Bei der Erziehung muß man etwas aus dem Menschen herausbringen und nicht in ihn hinein. - Friedrich Fröbel
教育とは、相手に何かを教え込むことではなく、内にあるものを引き出してあげることだ
これは、ドイツの教育学者フリードリッヒ・フレーベルの言葉です。彼の思想は、日本の保育所、幼稚園教育に大きな影響を与えています。『アンパンマン』で有名なフレーベル館という出版社をご存知の方がいるかと思いますが、この社名もフリードリッヒ・フレーベルが由来となっているそうです。
今、ドイツのフランクフルトでインターンシップをしていることは以前の記事にも書きました。僕が雇っていただいている会社は、こちらで生活している日本人の子どもたちを対象にしたサッカースクールを開いており、僕も週に一回コーチとして活動しています。
子どもに対してサッカーを教えることの難しさを実感しているいるからこそ、冒頭の言葉にも共感できました。子どもに知識や自分の考えを詰め込むことは、教育とはいえない。本来子ども自身が持っている力を引き出すことこそ、子どもと関わる全ての大人、教育者の目標だと思っています。
コーチという立場上、サッカー指導を通しての教育について考える機会も多く、最近読んだ『サッカーで子どもがみるみる変わる7つの目標』という本の中で、著者の池上正さんが引用している、デンマークサッカー協会の「子どものサッカー10か条」にもとても刺激を受けました。
子どもたちはあなたのものではない
子どもたちはサッカーに夢中だ
子どもたちはあなたとともにサッカー人生を歩んでいる
子どもたちから求められることはあっても、あなたから求めてはいけない
あなたの欲望を、子どもたちを介して満たしてはいけない
アドバイスはしても、あなたの考えを押し付けてはいけない
子どもの体を守ること。しかし子どもたちの魂にまで踏み込んではいけない
コーチは童心になること。しかし子どもたちに大人のサッカーをさせてはいけない
コーチが子どもたちのサッカー人生をサポートすることは大切だ。しかし、自分で考えさせることが必要だ
コーチは子どもを教え、導くことはできる。しかし勝つことが大切か否かを決めるのは子どもたち自身だ
サッカーに限らず、親として、教師として、一人の人間として、子どもと何らかの接点があるすべての大人が意識すべきポイントが詰まっていると感じました。
子どもに何かを要求するのでなく、できるだけ自分で考えさせる。自力で考え、行動した上でアドバイスを求めてくる子どもに対して、さらなる成長に繋がるような言葉をかけてあげる。サッカーの技術や能力よりも、「子どもが潜在的に持っている、一人の人間としてもっと大切なもの」を引き出す。コーチとしての僕の信念です。
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